tsukiAtari Julekalender..。
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- 12/1なのはとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "入口からすぐに私を見つけて、体形に似合わぬ歩幅で迷いなくつかつかと歩いてくる様子をみてると、風が吹いてくみたいだなって、いつも思う。 「おつかれさんやー」 「わざわざごめんね」 「こちらこそやで、ありがとうな」 「いえいえ。はい、お見積り」 「はーい、おおきに」"
- 12/2なのはとフェイト..。TsukiAtari on Twitter: "「なっ、なのはっ」 「なあに?」 「なのはは、わたしのこと、すき?」 「うん」 「…………」 ……ん? 「……ほんとに?」 「うん。」 ――ん? ん?"
- 12/3はやてとヴィヴィオ..。TsukiAtari on Twitter: "「……ねむいんやろー?」 「まだねむくなーい!」 「おーおー、そうかー」 眠うないんかー、などと云いながら瞳の端に指を添えたら、先刻の欠伸の名残がほの温かく触れた。"
- 12/4はやてとフェイト..。TsukiAtari on Twitter: "いつも、風が吹いて抜けてく。 貴方と私の間には。 分厚いコートに包まって縮こまってたら。 「はい、はやて」 「……なんよ?」 「コーヒー。まだ温かいと思うから」 「ええて、フェイトちゃんが飲みや」 「だめだよ。……ほら」"
- 12/5はやてとヴィヴィオ..。TsukiAtari on Twitter: "「ヴィヴィオー?」 熱心に何ごとかを書きつける背を居間にようやくと見つけるが、返事がない。 もともとそう小さくはない我が家のダイニングテーブルだけれど、ヴィヴィオがひとり座っていると、一際に広大に見える。 「ここにおったんか……何しとるん?」 「おてがみ、かいてるの」"
- 12/6はやて..。TsukiAtari on Twitter: "ここ数日のうちに下がりきった気温の、肌を刺すほどに尖るつめたさは、先刻舞いはじめた雪にとけたように。 街灯りの照る街を歩いている。大股で風を切る、コートの裾が煽られて返る。 尖った硬い足音と細く長く吐く息を白く一筋に残して、振り返らずにゆく。"
- 12/7シグナムとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "「どないしたん?」 椅子から伸びた足を揃えて、膝上に手を添え直して振り返る。湯気の漂う空間で、見上げた浅い色の髪はすっかり湿っていて、すこし申し訳なく思う。 合わぬ視線をおとした手の内には、だいぶんと小さくなった石鹸がひとつ。 「ああ、すみません……」"
- 12/8ヴィヴィオとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "それが恋でないことを、私は知ってた。 たとえひととき心とどめても、移ろいゆくことを知っていた。 時折たちどまってみるけれど。振り返ることもできずにいる。 ひとたびをそよぐ。髪を揺らして、頬をなでてく。 それが恋でないことを、私は知っている。 だからそれを、恋と呼ぶのだ。"
- 12/9はやてとヴィヴィオ..。TsukiAtari on Twitter: "「はやてさーん、本貸してください」 「なんや、改まって。すきなん持っていってええよ」 「なにかお薦めの、ありませんか?」 「……もう自分で選べるやろ?」 「まあまあ、そう仰らずに」 めずらしく、困ったような表貌が露に。 「ご迷惑ですか?」 「……いや」"
- 12/10はやてとヴィヴィオとちょっぴりヴィータ..。TsukiAtari on Twitter: "「あははははは」 玄関まで聞こえる声と、軽やかな足音。 「おぉ、ずいぶんと賑やかやなあ」 「あ、おかえり、はやて」 赤毛のおさげを翻す勢いで玄関先を横切っていくヴィータの声が迎える。 「はやてちゃん、おかえりなさい!」 「いらっしゃい、ヴィヴィオ。ただいま、ヴィータ」"
- 12/11はやてとヴィヴィオ..。TsukiAtari on Twitter: "「……はやてちゃぁん」 細い声はいまだ眠りに半ばまかれたまま。 「起きてしもたん?」 狭い歩幅辿々しく部屋に影を落として。うっかり転んでしまわぬようにダイニングのイスを引いて立ち上がる、押し伸ばした音がする。"
- 12/12ヴィヴィオとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "……よく眠ってる。 起こすにはまだ早いの、わかってる。 もう間近にまで朝の気配は迫るけど、未だ青いまま沈む部屋。"
- 12/13はやてとフェイト..。TsukiAtari on Twitter: "本局。 無用の靴音を立てすぎぬように歩く廊下。 と、見知った長身が急ぎ足で追い抜いていった。長い足を目一杯のストライドで放るように進めながら急ぐ黒衣の人。ひとつにまとめた髪が結構な勢いで揺れて続いていく。 「えらい早足やなぁ、フェイトちゃん」 「はや――」"
- 12/14はやてとフェイト..。TsukiAtari on Twitter: "夜明け前の道行き。爪先の冷たさと、エアコンの吐くつくりものの生暖かい風。寄越された膝掛けに体温が染みきっている。殆ど揺れないけれど、きっと結構な速度で。 「眠れない?」 不意の言葉はコンソールの色を仄かに受けて、端整な輪郭に沿って照る。答えずに居る。タイヤが道を食む音だけを敷く。"
- 12/15ヴィヴィオとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "「……なぁに?」 「んー?」 「笑ってるじゃない」 「いやいや、ちゃーんと聞いとるよ?」 笑っているのは否定しないんだ。むーぅ…… 「――だから、来週はアインハルトさんと出掛けるから」 「うん、わかったよ。気をつけて行っておいで?」 どこで笑ったか、今度は何となくわかった。"
- 12/16はやてとなのは..。TsukiAtari on Twitter: "誰でもよかったのだ。愛してみせてくれるなら。きっと誰でもよかった。情を交わしあって、ただこのひとときを掻き交ぜていてくれたなら。 身ひとつで時を買う、理由はたったそれだけ。"
- 12/17はやてとアリサ..。TsukiAtari on Twitter: "「はやて」 ん?と振り返ったら、アリサちゃんが立っとった。肩のうしろからするりと流れ落ちるみたいに現れた彼女の手の隙のない流線。摘まんで手にしていたそれをふいと見やるまっすぐな瞳。 「なんかついとった?」"
- 12/18ヴィヴィオとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "「……よかった」 「なにが、『よかった』なん?」 「『はじめて』が、まだあった」 「……………。阿呆」 ――何かに勘づいた時の表貌――微かに兆す表情、好きだよ。 「そうか。さすがのヴィヴィオも初めてやもんなぁ」 ……改めて言われると、なんかはずかしい。"
- 12/19なのはとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "「で」 手にした新聞紙でもぽいと投げ出すようにテーブルに置いたはやてちゃんを見てる。 「怒ったん?」 「怒ってないよ、注意しただけ。」 「何れにせよ、しょんぼりやないの、それ?」 「そうかなぁー?」"
- 12/20ヴィヴィオとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "前触れなく爆ぜそうなソレのことしか考えられなくなっていく頭で、このままじゃまずいことになる、と思っては、いた。 どうするべき、なのか―― 「ヴィヴィオ」 名を呼ばれ、ハッとするけれど覚めはせぬまま。 「そのままで……ええ、から」 「そのまま、って」"
- 12/21ヴィヴィオとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "「はやてさん、大事なお話があります」 「ん、ええよー」 淹れたばかりの、珈琲の薫りがする。テーブルにぎゅっと寄る。さっきから、腕に力がうまく入らないから。 「……私、大昔から来ました」 「ふうん、そうなん?」 「……驚かないんですね」"
- 12/22ヴィヴィオとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "「大丈夫かー?」 「はいー」 間延びした声は我がことなのに、向こうの方で聞こえる気がする。 「はやてさん」 重心を意識して、ようやくと体を起こす方向で向き合う。お仕事の時のはやてさんて、普段こんな表貌してるんだろうな……。"
- 12/24ヴィヴィオとはやて..。TsukiAtari on Twitter: "はやてさんが厭う所がひとつある。 嫌がる……のとはちょっと違って、なんというか……反応が「失せる」感じ。 相変わらず吐息は熱く速くて、絡めればとろりとけあえるのに。指先のやわらかなところが掠め触れでもしてしまうたび、微かに損なわれる忘我。"